燃える東寺五重塔を鎮火せよ!

                                                               (イラスト:荒東 慶美)

慶長4年(1599)2月26日、東寺五重塔に落雷、塔の心柱が炎上します。 東寺の住侶は慌てふためき右往左往するばかり。ちょうどその頃、 大仏殿を造営していたことで知られる豊臣秀吉のブレーン 木食応其が 東寺の修復を請け負っている時でした。東寺の人々は大仏殿すぐ近くに 住んでいた応其に報告。応其はすぐさま東寺に駆けつけ、小袖を水に ぬらして心柱の消火にあたりました。煙が充満する狭い塔の中は一酸化 中毒死の恐れすらあったでしょう。応其の勇気にはただただ脱帽です。




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